倒れていた男性2016/02/24 21:09

北の丸公園の河津桜が咲きました
先日、朝の通勤電車での出来事。

文庫本を読んでいたのだが、前の席が空いたので座った、
ど~にもならない眠気で、本をしまい、うつらうつらしていると…
“どうかしましたか?”、“大丈夫ですか?”という声が、頭のなかでキーンという耳鳴りとともに聞こえた。すぐに目が明かないような感覚やふらふら感も感じられる嫌な気分。
このまま自分の意識だけが、昇天して行くような、そんな夢を見ている状況に似ているように思えた。これは私がまずいことになっているのか!!
かつて叔母がクモ膜下出血を発症したときに、自分に「しっかりせねば」と言い聞かせたという、その言葉が浮かんでくる。
ようやく、意思と根性をもって目を開けることが、やっとの思いで出来ると、私の目の前には、倒れている若い男性が見えた。

サッと意識が戻り、自分も何かするべきかを考えるいとまもなく、その男性は立ち上がる。
ドアが開き、彼は外へ出ようとするが、顔に血の気はない。
車掌に、この男性が倒れたと言っている乗客もいたが、その男性は「大丈夫です」と言い、空いた席に座った。
そして電車は走りだし、次の駅でその男性は降りた。ふらふらと改札に向かう後ろ姿が窓の外を通り過ぎていった。